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第三章 未完成,才是咒语
第三章 未完成こそが、呪文
金曜の朝、教務は転学の書類に保証書が一枚足りないと言った。保証書は透の筆箱のなか、あのチョークの切れ端と一緒にあり、麦茶の缶に円い跡をつけられていた。
鈴は窓口の後ろから彼を見て、取りに入らなかった。
「未完成こそが、呪文」彼女は空き教室で、その一文を欠けのそばに書いた。「完成させたほうが、裏切り者」
透はモップを扉の脇に立てかけた。「じゃあ、永遠の共犯を申請します」
鈴は頷いた。何かの儀式のように、真剣に。窓の外でまた誰かが「もう一球」と叫ぶ。今度は、二人ともそちらを見なかった。
時計は、やはり四十分多く進んだ。あの角を埋める者は、誰もいなかった。